遠江国一之宮
事任八幡宮(ことのままはちまんぐう)
創建時期は定かではありませんが社伝によれば第13代成務天皇の治世とされ、平安時代初期に現在地へ遷宮したようです。古くは真知乃神(まちのかみ)、任事神社(ままのことじんじゃ)などと呼ばれ、『延喜式神名帳』には「己等乃麻知神社(ことのまちじんじゃ)」と記されています。
主祭神
己等乃麻知媛命(ことのまちひめのみこと)
配神(3柱で八幡大神と総称)
誉田別命(ほんだわけのみこと・応神天皇)
息長帯比売命(おきながたらしひめのみこと・神功皇后)
玉依比売命(たまよりひめのみこと)
己等乃麻知媛命は忌部の神である玉主命(たまぬしのみこと)の娘神で、中臣の祖である興台産命(こことむすびのみこと)の后神です。さらに、枚岡神社や春日大社にお祀りされている天児屋根命(あめのこやねのみこと)の母神様です。
言の葉で事を取り結ぶ働きをもたれる神様として、また、言の葉を通して世の人々に加護を賜う「ことよさし」の神として崇敬され、平安時代に書かれた『枕草子』にも「ことのまま明神」として登場します。また『方丈記』の著者、鴨長明も和歌にその名を詠んでいます。
平安時代後期に八幡信仰が広まると康平5年(1062年)、源頼義が石清水八幡宮から八幡神を勧請し、日坂八幡宮(にっさかはちまんぐう)や八幡神社(はちまんじんじゃ)とも称されるようになりました。
静岡県掛川市八坂642
tel:0537-27-1690
JR掛川駅よりバスで20分「八幡宮前」下車(本数が少ない)